リアサスペンションオーバーホール作業内容

大田原メカ 解説

汚いオイル 汚いオイル

これはKX250のリアサスです。このオイルの汚れで大体半年間使用。ちょっと愕然としませんか?ガス圧もだいぶ減っていました。これはまだ粘度が保たれているほうではありますが、もう少しひどいと、サラサラで用を足さない汚いオイル、4-5年使いっぱなしのものはもっとひどくて、ドブさらいをした後のようなものが出てくる事もあります。そうなるとアウターにもキズがないかどうか心配になってきます。

サスペンションを構成している部品 オーバーホールで必ず交換する部品

こんなにたくさんの部品でできています。丸い大量のワッシャーはバルブの部品(シム)。ロッドにキズや歪み、錆やメッキの剥れがないかを念入りにチェックした後は、シム一枚一枚を丹念に点検し、傷や歪みをチェックすると同時に全部品を洗浄します。問題のある部品は交換します。右の3点は必ず交換。左から「プラダ」、右上「オイルシールセット」、右下「バンプラバー」。

プラダは窒素ガスが入っている容器です。プラダから少しずつ漏れ出した窒素はオイルに溶け込み、結局オイル内にガスが入り、ダンピング効果が薄れていきます。プラダが劣化していけばその速度も加速度的です。つまり、ガス圧が下がっているからといって窒素ガスを充填しただけではサスペンションは生き返りません。無意味な事です。

オイルシールは文字通り、ロッドとオイルの密閉度を保つ重要な役割があります。オーバーホールをしたら、必ず交換しなければ意味がありません。ロッドとオイルシール双方、少しのキズも劣化も許されません。

バンプラバーはサスの底突き状態からサスペンション本体を守る重要な役割を持ちます。したがって、ここに少しでもヒビ割れがある場合、これはもうサスペンションの内容物の状態が危ういという事にもなります。半年や一年ではヒビが入るなどという事は絶対にないからです。もしかしたらアウターにもキズがあり、サスペンションASSYでの交換になる可能性もあります。バンプラバーの状態は長年メンテ無しで使われた場合のサスの内容物を予測するのにかなりのバロメーターになります。

バンプラバー

バンプラバーはサスペンションを底突きの重圧から守る重要な部品ですので、オーバーホール時に新しいものに交換する事が最良です。(フルオーバーホールをしなければ交換は不可能な部品ですし)また、交換する事で見た目にもリフレッシュします。

空気を交えないように最上の注意を払いながらオイルを入れつつ組みつけていきます。

組みあがりました。窒素ガスを規定の量注入したあと、各部の再点検および微調整が行われ、正常に作動するかテストされます。

スプリングのアジャストナットの位置は変えることなくして作業が可能ですので、そのままの位置でスプリングを組み付け、オーナーの好みの位置のままお返しできます。

幸いどこにもキズは見当たらず、ショップW松の通常のオーバーホール作業範囲内で完了。素晴らしい作動性になりました。

どうぞお気軽にお申し付けください。

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完成図